東京大学医学部放射線医学教室―多様性を推進力に―

日本医学放射線学会「レントゲンの日記念」市民公開講座が盛会裡に終了しました

投稿者: 柴田 英介, 越野沙織, 黒川遼 / 投稿日:
2025年10月5日(日曜日)に、第85回日本医学放射線学会「レントゲンの日記念」市民公開講座 『医療を支える“目”と“手”―放射線医療ができること―』 が、東京大学伊藤国際学術研究センターの伊藤謝恩ホールにて開催されました。

柴田英介先生

柴田英介先生

日曜日の午後にもかかわらず、100名弱の多くの方々にご参加いただきました。

内容としては、画像診断やIVR(画像下治療)、放射線治療の紹介に加えて、近年著しい進歩を遂げているAIが画像診断や放射線治療においてどのように活用されているかについても、最新の研究成果やトピックを含んだ講演が行われました。

また、今回は法医学における画像診断の役割についての紹介もあり、多様な医療画像の活用現場についてもご紹介できたのではないかと思います。

ご参加いただいた皆さまにとって、放射線医学への理解を深める良い機会となったことを願っております。放射線科医としても、放射線科医が普段どのような業務を行い、どのような研究活動に携わっているのかを紹介する貴重な場となったと感じております。

最後になりますが、本講座にご協賛いただいた企業の皆さまに、心より感謝申し上げます。

越野沙織先生

越野沙織先生

第85回 日本医学放射線学会 市民公開講座にて、画像診断の講演をさせていただきました。休日の中、幅広い年代層の方々がご参集され、身の引き締まる想いでした。

放射線診断医は頭の上から足の先まで全身を診るため、時として主治医が気づかない所で重要な病気を見つけることがあること、正しい検査・診断が適切な治療に繋がることを実際の臨床症例を通してお話ししました。

画像診断は数学や数式と同様に、画像があれば世界中の方々とコミュニケーションが取れること、女性が活躍できる場であること等の魅力があります。若い受講者の方々には今後の進路として放射線科医を考えるきっかけになったのなら幸いです。

改めまして、この度は貴重な機会を賜り、阿部教授ならびにスポンサーの企業の皆様には衷心より感謝申し上げます。また会場まで足をお運び下さいました受講者の皆様、誠にありがとうございました。

プログラム

司会

阿部 修(あべ おさむ) 東京大学大学院医学系研究科放射線医学講座 教授 第85回日本医学放射線学会総会 会長

五ノ井 渉(ごのい わたる) 東京大学大学院医学系研究科放射線医学講座 専任講師

開会のご挨拶

阿部 修(あべ おさむ)

講演1

検診:症状が出る前の画像診断とAI 吉川 健啓(よしかわ たけはる) 東京大学医学部附属病院 コンピュータ画像診断学/予防医学講座 特任教授

講演2

医療に役立つ画像診断 越野 沙織(こしの さおり) 東京大学医学部附属病院 放射線科 助教

講演3

放射線治療とAI 山下 英臣(やました ひでおみ) 東京大学医学部附属病院 放射線科 准教授

講演4

IVR(画像下治療)ってなに? 〜 IVRが活躍する医療現場 〜 柴田 英介(しばた えいすけ) 東京大学医学部附属病院 放射線科 講師

講演5

ディープラーニングが支える 放射線医療における医師とAIの協働時代 山岸 陽助(やまぎし ようすけ) 東京大学大学院医学系研究科 放射線診断学

講演6

法医学における画像診断の役割 槇野 陽介(まきの ようすけ) 東京大学大学院医学系研究科 法医学分野 教授

閉会のご挨拶

花岡 昇平(はなおか しょうへい) 東京大学大学院医学系研究科 放射線医学講座 准教授