大規模言語モデルを用いた画像診断依頼文の自動生成に関する後ろ向き観察研究
CT、MRIなどで診断を受けた方およびそのご家族の方へ
本研究では、匿名化した電子カルテの診療情報から直接臨床依頼書を生成する大規模言語モデル(LLM)の開発を目的とします。生成された依頼書を医師作成の依頼書と比較し、読影医による主観的評価を実施するとともに、LLMによる撮像プロトコル選択の正確性を評価します。
研究課題
大規模言語モデルを用いた画像診断依頼文の自動生成に関する後ろ向き観察研究
研究機関名及び本学の研究責任(代表)者氏名
この研究が行われる研究機関と研究責任者は次に示すとおりです。
- 研究機関
- 東京大学医学部附属病院放射線科
- 研究責任者
- 花岡昇平(放射線科 准教授)
- 担当業務
- 研究計画立案・データ取得・データ解析
この研究に利用する試料・情報は研究機関の範囲のみで利用されます。
研究目的・意義
画像検査依頼書に記載される臨床情報は、撮像プロトコルの選択および診断精度に直接的な影響を与えます。詳細な臨床情報を手作業で整理・記載することは依頼医にとって大きな負担となり、記載内容が不十分な依頼書が作成されることもあります。
大規模言語モデル(LLM)は、複雑な医療関連文章の抽出や要約を効果的に行うことができ、臨床現場における幅広い応用可能性を持つと期待されます。ある研究では、LLMが診療録から腫瘍画像診断に必要な包括的臨床情報を自動生成し、放射線科医が従来の依頼書よりも好ましいと評価したことが報告されています。また、既存の依頼書に基づいて適切な放射線診断プロトコルを決定する試みや、個別化されたCTプロトコルを提案する研究も報告されています。しかしながら、我々の知る限り、電子カルテの診療情報を直接LLMに入力し、画像検査依頼書を生成する研究は報告されておらず、生成された臨床情報に基づき、LLMが自律的かつ正確に撮像プロトコルを選択できるかについても十分に検討されておりません。
本研究では、電子カルテの診療情報から直接臨床依頼書を生成するLLMの開発を目的といたします。生成された依頼書を医師作成の依頼書と比較し、読影医による主観的評価を実施するとともに、LLMによる撮像プロトコル選択の正確性を評価します。
研究期間
2026年8月25日~2030年3月31日
本研究は長期にわたる研究を計画しています。記載の研究期間終了後も継続する場合は、研究期間延長の申請を行う予定です。
対象となる方
東京大学医学部附属病院放射線科にてCT、MRIなどで診断を受けた方
研究の方法
2026年8月25日までの診療で、診療録(カルテ)およびそれに記録されている血液検査や尿検査結果、画像検査、病理検査などのデータを取得して行う研究です。特に研究対象者の皆さんに新たにご負担いただくことはありません。なお、カルテ等情報の収集は対象となる画像検査の検査日から2年前までさかのぼります。
利用又は提供を開始する予定日:研究実施許可日(2026年8月25日)
なお、研究計画書や研究の方法に関する資料を入手・閲覧して、研究内容を詳しくお知りになりたい場合は、末尾の連絡先にお問い合わせください。他の研究対象者の個人情報等の保護や研究の独創性確保に支障がない範囲でご提供させていただきます。
個人情報の保護
この研究に関わって取得される試料や情報は、外部に漏えいすることのないよう、慎重に取り扱う必要があります。
取得した情報は、氏名・住所・生年月日・カルテ番号等の個人情報を削り、代わりに新しく研究用の符号をつけ、どなたのものか分からないようにします。どなたのものか分からないように加工した上で、研究者のみ使用できるパスワードロックをかけたパソコンで厳重に保管します。ただし、参加拒否の申し出期限までにお申し出いただいた場合には、当研究室/当診療科/当診療部門においてこの符号を元の氏名等に戻す操作を行い、あなたの試料や情報を廃棄することができます。
この研究のためにご自分(あるいはご家族)の情報を使用してほしくない場合は主治医にお伝えいただくか、下記の問い合わせ先に2026年11月25日を目安にご連絡ください。なお、研究に参加いただけない場合でも、将来にわたって不利益が生じることはありません。ご連絡をいただかなかった場合は、ご了承いただいたものとさせていただきます。
国内外の学術雑誌での公開にあたっては、研究成果の第三者による検証や複数の研究の結果を統合して統計的に検討する際の原資料となることもあるために、解析・論文作成に用いたデータを学術雑誌社・学会(誌)へ提供・公開すること、また保管されることがあります。提供・公開されたデータは国内外にある学術研究機関だけではなく、製薬企業等の民間企業等により、研究や製品開発等のために分析、利用される可能性があります。
研究の成果は、あなたの氏名等の個人情報が明らかにならないようにした上で、学会発表や学術雑誌等で公表します。
取得した情報は厳重な管理のもと、研究終了後5年間保存されます。保管期間終了後には、サーバ群から完全に消去することで廃棄します。なお研究データを統計データとしてまとめたものについては、お問い合わせがあれば開示いたしますので下記までご連絡ください。
尚、提供いただいた試料・情報の管理の責任者は下記の通りです。
- 試料・情報の管理責任者
- 東京大学医学部附属病院放射線科 花岡昇平
本研究の結果として知的財産権等が生じる可能性がありますが、その権利は国、研究機関、民間企業を含む共同研究機関および研究従事者等に属し、研究対象者はこの特許権等を持ちません。また、その知的財産権等に基づき経済的利益が生じる可能性がありますが、これについての権利も持ちません。
この研究は、東京大学医学部倫理委員会の承認を受け、東京大学医学部附属病院長の許可を受けて実施するものです。
この研究に関する費用は、東京大学医学部附属病院放射線科の運営費および文科科研費基盤B 257100000241「全ての放射線科医用画像を解釈する基盤モデルの開発」から支出されています。本研究に関して、開示すべき利益相反関係はありません。
尚、あなたへの謝金はございません。
連絡・お問い合わせ先
この研究について、わからないことや聞きたいこと、何か心配なことがありましたら、お気軽に下記の連絡先までお問い合わせください。
- 研究責任者・連絡担当者
- 花岡昇平(はなおか しょうへい)
- 住所
- 〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1
- 東京大学医学部附属病院 放射線科 医局方
- 電話
- 03-5800-8666
- FAX
- 03-5800-8935
- utrad.ad@gmail.com