差分プライバシー
研究代表者:花岡昇平
有用な医用データの多くは個人情報に基づいています。医用データを用いた研究では通常、それらのデータから個人の識別に必要な情報があらかじめ除去(仮名化)された上で、機械学習のモデル構築や統計的なデータ処理に利用されます。
しかし、個人情報を元にした解析結果(機械学習モデルや統計データ)と個人に対する外部知識を組み合わせることで、個人の情報を特定しうることが知られており、個人情報を妥当な目的で提供・利用するにあたっての障壁になっています。
本研究では差分プライバシー技術を用い、画像から「疾患を消さず個性を消す」アルゴリズムの作成、それによるプライバシー問題のない疾患画像データセットの作成を目指しています。

本プロジェクトはJST CREST採択課題「実応用に即したプライバシー保護解析とセキュアデータ基盤」の一環として行われています。
文献
- Shibata H, Hanaoka S, Cao Y, Yoshikawa M, Takenaga T, Nomura Y, Hayashi N, Abe O. Local Differential Privacy Image Generation Using Flow-Based Deep Generative Models. Applied Sciences. 2023; 13(18):10132. doi:10.3390/app131810132